ハリウッドを目指した七人の男達。

開いてくださりありがとうございます!

今回はTravis Japanが最初にもらったオリジナル曲「夢のHollywood」を物語風に小説にしました。

途中のセリフなどは、歌詞に似せているところもあるので変になっているかもしれませんがぜひ読んでくださると嬉しいです。

 

 

 

 

 

都会とは似つかわしくないとても小さな村。

そんな村では年に一度、村の住人によるお祭りが開催される。

そこでは毎年、自分の得意なことを披露するという出し物が行われていた。

そんなお祭りの一週間前のお話。

 


小柄な少年ミヤチカは言った。

「僕の夢は大きいステージで踊って歌うこと。月が見える綺麗な海をバックに。」

彼のその一言に4人の少年が賛同した。

そして口々に

「夢じゃないかって思わせるような…」

「スパンコールが輝いているような…」

「綺麗なライトがついていて…」

「そんな光が負けじと飛び交う…」

そんな見知らぬ5人の共通点は

「ハリウッドを自分たちのステージにすること。」

もし、ハリウッドで踊ることが出来たなら。

そんな密かな夢を抱えていた。

 


じゃあ、今の僕らに何が出来る?

あいにく今の自分たちのスキルだけでは、大きいステージはもちろん、ハリウッドに行けるはずもない。

衣装を派手にすればいい?

だが求められているものに合わなければ、そのような衣装もただのゴミになるのではないか。

そんなとき、この中で一番年上のノエルが言った。

「スキルがなくても踊りを揃えればいいんじゃない?」

確かに、振りが揃えば見ている人の視線を集めることができる。

そこで決意を固めた少年たちは、ハリウッドで踊れるように自分たちの振りを揃えることに意識を向けた。

 


しかし始めたのもつかの間、ある問題を見つけた。

発見したのは振りを作るのが得意な少年シズヤだった。

「揃えているだけじゃダメだ。そもそも俺達は一緒にステージに立ったことすらない。そんな俺達が簡単にハリウッドを目指してもいいのか。」

彼の言うとおりである。

今の彼らは初対面にも関わらず、ひたすらカウントで振りを揃えている。

悪く言ってしまえばこれは作業。

誰もが頭を悩ませた。

だが、一人だけは違った。

可愛らしい顔立ちの少年リュウヤだ。

「だったら、一週間後の村のお祭りに出てみようよ。」

彼の突然の言葉に四人は驚きを隠せなかったが、ハリウッドという夢を叶えるためのいいきっかけになるのではと思った。

 


そして一週間後、今日は村の人々に自分たちのダンス。そして夢をぶつける日。

それぞれ緊張しているため眠れなかったのだろう、目の下にははっきりとクマができていた。

「成功できるのかな…」

これまであまりコミニュケーションを取らなかった少年ナカムラが言った。

それが最初のステージに向かう最後の言葉だった。

 


~♪~

 


そして少年たちのステージが終わった。

一週間で完成させたとは思わせないような振りの揃い方に鳴り止まない拍手。

しかし、振りを揃えることに一生懸命だったことでぎこちない表情が一部の観客には納得がいかないようだった。

彼らもその現状をしっかりと噛み締めていた。

自分たちが求められているのはなんなのか。

どうしたら全員を喜ばせることが出来るのか。

 


そんなとき、二人の少年が彼らの元に訪れた。

「五人のショーとてもよかったよ!」

二人のうち、背の小さい少年マツクラが言った。そして続けてもう一人の少年ゲンタも

「俺もあんなふうに踊れるようになりたい!」

五人にとってそれはとても嬉しいことだった。

そんな喜びに浸っていると、ミヤチカが突然

「ねぇ、よかったら一緒にやってみない?」

と二人に加入の提案をした。

二人はとても喜んだ、なぜなら二人でいることにどこか寂しさを持っていたからだ。

そんな二人はこれ以上にない笑顔で

「「もちろん!!」」

と答えた。

最初のステージで課題を見つけた五人と、彼らのステージに刺激を受けた二人の、新しいストーリーが始まったのである。

 


七人でのスタートは話し合いからだった。

「この前のステージは俺達の夢を叶えるための経験として積み上げていこう。」

「俺らもその夢を叶えたい。」

「七人で二幕を作ろうよ!」

ミヤチカに続いて、マツクラ、ゲンタも自分たちの思いをぶつけていた。

「俺らも二人が入ってくれていい刺激になってるよ。」

「七人になったから絆の証にピンバッジを付けてみたいんだけどどう?」

シズヤも素直な気持ちを。

そしてナカムラも近い将来にするために具体的な案を述べた。

そんななか、この七人の中では年齢が上の二人がある意見を伝えた。

「振りを揃えることが課題だったけど、これからはただ振りを揃えるためじゃなくてそこから強さを見せること。これが大事なんじゃないかな?」

そう言ったのはノエルだ。

「そうすれば、今まで以上に強い意志を持って前に進むことが出来るし。」

そしてリュウヤも続けて言ったのだった。

結局話し合いは二時間続き、出た答えは

「初心を忘れず、心をひとつにする。」

この一言にさまざまな想いが込められていた。

 


「でもこれだけで終わらせたくないよね。」

ふいにミヤチカが言った。

「それ、どういうこと?」

ゲンタが不思議そうに聞く。

「気持ちがひとつになっても、それを表す大きな形がほしいんだ。」

ミヤチカにはこの夢に向けた気持ちが誰よりも大きかったのだ。

「じゃあ、俺達の曲を作ろう。俺達がどうなりたいかとか、夢とか。それを歌にすればもっといいステージが出来るんじゃないかな。」

そんなノエルの案を否定する人は誰一人いなかった。

そして、完成された曲。

『夢のHollywood』

この曲には、五人が歩んできた道のり。

二人の少年との出会いと始まり。

二つの物語を入れた。

 


その一年後。

また村のお祭りに参加することになった。

人数が増えてから初めてになるステージと、初めて披露する自分たちの曲。

イントロがかかると、客席からは悲鳴に近いような歓声が聞こえた。

一年前のあの時とは確実に違っていた。

彼らの意志が初めて公になったからだろう。

 


ーー夢のHollywood ここで見つけよう 輝く未来ーー

 


そんな未来が少しだけ形になったような気がした。

今日もどこかで、ハリウッドを目指す若者たちのタップの音が聞こえている。